「とび」の役割は、主に足場の組立・解体、現場で危険と思われる箇所の安全工作などあらゆる作業があります。率先して現場に入り、高所に登り軽やかに作業する姿から「現場の華」と評されたり「とびが居なければ、現場が動かない」などと言われたりもしますが、その分責任も重大で、進行管理はもちろんの事、安全管理においても非常に神経を使うのです。
「土工」の役割は、主に基礎工事の根掘・埋戻しの手元や、コンクリートの打設手元、また建築現場の場内の整備などを行います。したがって、「とび・土工」の受け持ちは、「躯体工事から現場における環境整備まで」と大変範囲が広く、建築現場の始まりから終わりまで携わることが多くなります。
足場工事とは、外壁などの高い箇所(マンションや高いビル)の作業用に仮設の足場を設置する工事の事です。
足場の種類も、枠組足場・単管足場・くさび足場(ビケ足場)などありますが、一般的には枠組足場を使用されることが多いです。
簡単に足場を組み立てられるイメージがあるかと思いますが、何も安全の対策を考えないで組み立てれば、風や地震などで簡単に倒壊してしまうので、足場の控えなどを考慮しなければなりません。
また足場組立・解体、足場上での作業は[足場の組立て等作業主任者、足場の組立て等作業主任者能力向上教育、足場の組立て等作業従事者特別教育、フルハーネス型墜落制止用器具特別教育]などの資格がないといけません。
土工事とは、建設工事における土を対象とした作業の総称の事です。
内容は、重機(バックホーなど)を使用して、掘削(根掘)・積込み・運搬・盛土・埋戻し・締固め・法面保護工及び土止め工などが含まれます。
また掘削面の高さが2メートル以上になる地山の掘削作業を行う場合は、[地山の掘削、及び土止め支保工作業主任者]などの資格がないといけません。
コンクリート工事とは、鉄筋コンクリート造りの建築物の柱や壁、梁をつくる工事です。
生のコンクリートを現場で型枠に流し込んで固める作業を行います。この作業をコンクリート打設といいます。
コンクリート工事では、形を保持することが出来ない生のコンクリートを流し込むので、一度コンクリートの打設を始めたら基本的に最後まで中断することができません。
生コンクリートの事を熟知してないと仕上がりも悪くなる為、バイブレーターやタタキなどを使用して、型枠に入ってる生コンクリートを隅々まで入れる技術や経験をもって施工する難しさがあります。
やり直しや修正が出来ない為、事前の計画や管理、施工の正確さが非常に重要な工事といっていいでしょう。
工事期間中、工事場の周辺に囲いを設置する作業。
※工事現場は危険が多い為、関係者以外立ち入らないようにする措置。
建物の基礎となる位置を図面で確認し、根掘する箇所を測り位置を出す。
基礎を作る為に、地盤を重機で掘る作業。
根掘した底の部分(根掘底)へ砂利を敷きつめ、ランマーなどで突き固める(転圧する)作業。
基礎の底面を平らにし、構造体の位置を決める為に敷くコンクリートを流す作業。
基礎工事をする為に必要な足場を組み立てる作業。
鉄筋・型枠の作業が終わった後、型枠の中にコンクリート圧送車を使用してコンリートを流し込む作業。
基礎工事完了後、基礎の周辺の根掘した部分に土を入れ埋戻しをし、現状の地盤まで土を転圧をしながら戻す作業。
埋戻し後、床が決まったら土間砂利を転圧しながら敷く作業。
主に枠組足場が用いられるが、躯体作業などで必要となる足場を建物周りに組み立てる作業。
※躯体工事や仕上げ工事で必要となる作業床、通路、外部への落下・墜落防止、第三者の安全養生などとしての役目もある。
躯体工事の鉄筋・型枠工事が終わった後、コンクリート圧送車を使用して、型枠にコンクリートを流し込む作業。
次の階層の作業の為に、足場の段上げをする作業。
※階層がある場合は、躯体作業の工程を繰り返し
仕上げ工事終了後、組み立てた足場を解体する作業。